核心
従容録 第三十則 大隨劫火とは、全宇宙を焼き尽くす劫火が燃え上がるとき「本来の面目(これ)も破壊されるのか」という僧の問いに対し、大隋法真が「破壊される」と答え、修山主が「破壊されない」と答えた公案。一般には、「仏性(本来の面目)は不滅の常住体であるか、あるいは生滅と不滅の対立を超えた絶対の真理である」とされるが、本辞典ではこれを「壊れる/壊れない」という頭の中の二見対待(二元論)を離れ、壊れようが壊れまいがいま・ここにある現実を丸ごと引き受け、目の前のことをやり切るという、実践的教えとして定義する。
Q&A
- Q: なぜこの僧は大隋の「壊れる」と修山主の「壊れない」という両方の答えを聞いても悟れず、各地を訪ね歩くことになったのでしょうか?
- A: なぜならば、僧は「壊れるか・壊れないか」という言葉や理屈の二重の関門に留まり続け、言葉で確認するばかりで「いま・ここにある自己の事実」を自ら体得しようとしないからです。