核心
洒水文(しゃすい もん)とは、禅宗の法要において、洒水器に満たした智慧の水を、道場となる空間に振りまきながら読誦される偈文のこと。智慧の水で場を清め、あらゆる苦しみを蓮華の花に変える。一般には「仏の智慧の水で場を清めるための儀礼」とされているが、本辞典ではこれを、「単なる空間の物理的な浄化や聖域化の儀式だけではなく、修行者自身が日々の坐禅や持戒によって醸成した『智慧の力』を日常の雑多な場へと浸透させ、その場所を『仏の住まう道場』へと変容させるための能動的な現成の実践」として定義する。
Q&A
- Q: なぜ洒水を日常生活に応用できるのですか?
- A: なぜならば、禅において道場とは、特別な建物や寺院に限定されるものではないからです。「火焰化紅蓮(苦しみの火を蓮華に変える)」という偈文の通り、私たちが日常を送る雑多な場所こそが、私たちの心身のあり方ひとつで、仏の教えが説かれる聖なる空間(道場)へと変わるからです。