洗鉢の偈 (Senpatsu-no-Ge)

洗鉢の偈 (Senpatsu-no-Ge)の概念図

洗鉢の偈 (Senpatsu-no-Ge)

Verse of Washing the Alms Bowl

目次

核心

洗鉢の偈(せんぱつのげ)とは、禅宗の食事作法において応量器を洗う際に唱えられる偈文のこと。使用した水に真言を唱え、加持を施した上で、鬼神たちに与える。一般には「応量器を洗う際に唱えられる偈文」とされているが、本辞典ではこれを、「ただ洗いながら唱えるだけではなく、苦しむ鬼神たちの助けとなることを観想しながら真言を唱えることで、洗鉢の水を『甘露』へと変容させる能動的な布施の実践」として定義する。

Q&A

Q: なぜ鬼神たちは苦しんでいるのですか?
A: なぜならば、鬼神(特に餓鬼)は過去世での貪欲・嫉妬・強欲・不布施などの業(カルマ)によって、餓鬼道に生まれたとされているからです。その結果、喉は針のように細く、腹は大きく膨らみ、食べ物や水を見ると血や膿、燃える火のように感じて飲めず、激しい飢えと渇きに永く苦しみ続けます。洗鉢の偈は、そんな鬼神たちに「加持された甘露の水」を施すことで、わずかでも苦しみを和らげるための行いです。

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参考文献 / References

山田孝道 (1915) / 『禅宗辞典』 / 光融館 [Link]

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