🆕 7/12 従容録 第十五則 仰山挿鍬:禅は社会奉仕しないのか? 救済の土台は主体性である

麻谷宝徹

麻谷宝徹の概念図
麻谷宝徹

Mayu Baoche/Magu Baoche

定義

読み: まよく ほうてつ / ローマ字: Mayoku Hotetsu / ピンイン: Mágǔ Bǎochè

麻谷宝徹とは、唐代の禅僧である。馬祖道一のもとで修行をした。以下の風性常住の話が有名。
ある僧が、「風はどこにでもあるのに、なぜ和尚は扇子を用いるのか」と聞いたとき、麻谷は「風の本質がどこにでもあることを知っていても、風がいたるところに満ちているという道理は知らないな。」と言った。僧が「いたるところに満ちている道理とはどういうことですか?」と聞くと、麻谷はただ扇子を仰いだという。

Q&A

Q: なぜ、麻谷は風がどこにでもあることを知っていながら扇子を仰いだのですか?
A: なぜならば、知識として「風が遍在する(どこにでもある)」ことを知ることと、実際に「風の働きを自らの手で引き起こす(用いる)」ことは別次元の話だからです。麻谷は、理屈で風の存在を理解しているだけの僧に対し、現実の暑さを吹き飛ばすという「風の具体的な働き」を目の前で見せることで、観念的な理解から実践的な体験へと意識を転換させようとしました。

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参考文献 / References

田上太秀,石井修道 (2008) / 『禅の思想辞典』 / 東京書籍株式会社 / ISBN: 978-4-487-73334-7

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